年々膨れ上がるプラスティックごみ問題
最近、商品棚に並ぶお菓子の包装やアイスドリンクのストローの素材が紙へ変更されてるのはもうお気づきだと思います。紙製品を取り入れる企業が増え続けているのは、言わずもがな、プラスティックが環境に与える影響を軽減するためです。
現在、プラスチックごみによる環境破壊が世界中で問題視され、その問題解決に向けさまざまな対策が進められています。

なぜ、一筋縄ではいかぬのか│プラとリサイクル
「リサイクルするためにプラスティックを分別して捨てているし、紙に切り替えなくてもよくない?」「紙のストロー使ったら味が落ちる!消費者側のメリットなくない?」このトピックについてそんなイメージもあるかもしれません。
消耗品として使われるプラスチックは、実はリサイクルしづらいものです。プラスチックごみから新たなプラスチック製品を製造する際、異なるタイプの樹脂が混合してはいけません。今あなたのすぐそばにあるプラスティック製品をどのごみ箱に入れるべきか知ってますか?
例えば、ペットボトルを捨てる時にはラベル、キャップ、ボトル本体を分別して捨ててくださいって記載されていますよね。各部分異なる樹脂から作られているため、分けて回収しなければならないのです。つまり、慣れるまではめんどくさいのです。
極端な話、「ペットボトルごみが環境に良くないなら、コーラもファンタももう飲めないね!」と、決心される方もいらっしゃるかもしれませんが、「プラごみは減らしたいけど炭酸飲料を飲むのをやめるのはむり!」という読者の方の方が少なくないと思います。
しかし、サステナビリティに力を入れる企業らの努力により、プラスティックのボトルに代わる紙のボトルが開発されました。

期待される紙ボトル
2020年、コカ・コーラはパボコ ¹で開発された第1世代のプロトタイプ紙瓶を発表し、翌年にはヨーロッパで試験が開始されました。プロトタイプは100%リサイクル可能ですが、まだ完全ではありません。持続可能な方法で調達された木材を使用して作られた紙のシェルと、液体の内容物に適したrPETライニングとバイオベースの材料バリアで構成されています。
2025年までに、ユニリーバ²はパッケージに使用される未使用のプラスチックの量を半分にし、プラスチックの使用量を10万トン以上削減することを約束しました。
アイスクリームの全シリーズをプラスチックから紙の容器と蓋に替え、リサイクル不可能なプラスチックシールを剥がせば家庭の紙のリサイクル同様に扱えるようにしました。
このような開発により、炭酸飲料ですら、プラスティックに代わり紙の包装が使用されることが一般的になる日が来るのでしょうか?この紙のペットボトルは、サステナビリティ達成のための大きな舵を切ることになりそうです。