食中毒とは?
食中毒とは食品を摂取した際、有毒物質や細菌、ウイルスが原因で体調不良、重い病気を発症することです。食中毒により多く見られる症状は嘔吐もしくは吐き気、下痢、発熱などです。症状発症までの時間、深刻さには差があります。⁽¹⁾
予防
細菌による食中毒の予防法は、細菌を食品に付着させない、細菌を増やさない、食品や調理器具に付着した細菌を減らすことです。忙しい現代人は時短を求めるばかり、予防がおろそかになりがちです。また、包丁やまな板に限らず放置されがちな冷蔵庫の中、調理ばさみの衛生管理にも気を付けてください。
魚介類を食べる頻度の多い日本人が注意すべきこと
アニサキス
アニサキスによる食中毒は、生魚の消費量が多い日本人の食卓、和食文化から切り離して考えることのできない問題です。線形動物のアニサキスとは寄生虫の一種で、魚介類の内臓に寄生しているが、魚が死亡し、保存温度が上がって鮮度が落ちると筋肉へ移動するという性質があり魚介類の鮮度がよいうちに内臓を取り除けば、アニサキスが身に移動するリスクは抑えられます。
欧州では生食用の魚介類に対して一定の冷凍処理をすることを義務付けています、オランダでは68 年に、酢漬けで生食するニシンを調理前に-20 °C以下で24 時間以上冷凍するよう法律で義務付け、この調理過程によりアニサキス症の患者が減少しました。アニサキスによる食中毒は魚介類を扱う業者の注意、予防するように心がけることも重要ですが、家庭で魚介類を調理するとき購入するとき食中毒を日ごろから正しい方法で予防することが大切です。酢、塩、その他殺菌効果があるとされている処理方法では完全にアニサキスによる食中毒を防ぐことはできません。
食品公害は過去のもの?
食品公害という言葉は、生産、加工、流通の過程で一般的に化学薬品が食品に混合し健康に悪影響を及ぼし日本経済が急発展した戦後広く使われるようになりました。
国内で大変有名な五大食品公害は過去のものではなく、現在もその後遺症により苦しんでいる人がいます、また当事者の子にも深刻な健康被害が及んだケースもあります。昨今、手軽で美味しい加工食品が安価で手に入るようになり、企業も消費者のニーズにこたえるため消費期限を添加物を加えることで伸ばしたり、安価な製品を生産するために食の安全がおろそかになっている場合もあります。
現在、ほとんどの有害因子は法的に規制されていますが、一部の着色物質、食品添加物は長期的に見てグレーゾーンであり過度の摂取は必ずしも問題がないとは言い切れません。⁽²⁾
正しい過程で処理されていない食品は健康被害の要因になる可能性があります。
そして、健康に良い、美容効果のあるなど、そのような謳い文句に惑わされず信頼できる食品を選択することが大切です。